フリーを外してみました
フリーを外してみました。(2020.6.4.TUE)
ちょっとバックデイトして3日前の作業です。
どうにもフリーの様子をチェックしたかったのです。
リアディレイラーのプリーからあんなデロデロが出てくるくらいだから、こっちだって物凄いんだろうなと想像していたわけですよ。
まずは後輪を外すところから作業開始です。
いつも困るのはリアタイヤを外したあとの本体。
上下ひっくり返すのが安定するのですが、ハンドル周りを外したり、シートを養生したり、チェーンも垂れたりといろいろ面倒です。
メンテスタンドがあればいいのですが、優先順位的にはちょっと先ですね。
クイックがないからいつものスタンドにはかからないし……いやまてよ?
こうすればよかった。
なんで思いつかなかったんだろう……。
タイヤだけなので自室で作業を開始します。
少し前に手に入れたスプロケット外しの出番です。
それにしてもこのCAAD12、あらゆるネジが固着してるのかってくらい硬い。
固着しかけてるが正解なんでしょうけれど……。
力加減には気を使っているものの、最初に外すネジは全体力が必要です。
こんな全力全開でいいの!? ってタイミングで回ってくれました。
スプロケットを外していきます。
こんなにバラバラで戻せるの? って感じですが問題なかったです。
よくできてますね。
きれいに洗って天日干しです。すぐ汚れるんですけどね……。
次にフリー外しですが、これが苦戦します。
引っ張っても取れないし、力をかけてもびくともしない。
実際には数ミリだけ引けるのだけど、それ以上は動かない。
何かに引っかかっている感じでガチッとハマっています。
「どういう構造?」
揺らしたり、ねじったり、色んな方向から力をかけます。ダメだ。
と思ってたら急に抜けた。
良かったのだけど、何が決め手だったのかさっぱりです。
で、外れたフリーと、シャフトがとにかくキタナイ。
デロデロの真っ黒でラチェット機構が何も見えない。
写真を取るのを忘れるくらい衝撃的な汚れっぷりでした。
ひとまず外に出てからパーツクリーナでデロデロを洗い流します。
黒味がへったら、外側をウェスでふきとります。
で、さらにパーツクリナーで吹き飛ばし、またウェスでふくと。
だいぶ黒味がへってきたので分解。
細かいところも綺麗にしていきます。
綺麗になったフリーです。
3つの爪は丸いスプリングによって外側から締め付けられます。
爪の根っこ側がフリーに押し付けられることで、爪の先が外側に立ちます。
文章だとわかりづらいですね。
私も分解するまで理屈がわかりませんでした。
ハブから出てるシャフトも綺麗にします。
フリーに負けじと年季の入った汚れっぷりでした。
こっちはパーツクリナーをかけて拭くだけで綺麗になるので楽です。
軸に凸凹があるのでこの辺で引っかかってたんでしょうかね。
これは掃除済みなので奥にラチェットのギザギザが見えますね。
あとは回復作業だけです。
ラチェット機構にはグリスをたっぷり埋めてあげます。
フリーの中には2つベアリングローターがあったので、こっちはブレーキプロテクターを塗ってあげました。
適材適所なグリスアップです。
シャフトにフリーを挿入すると抵抗があって入らない。
外したときのように、横方向にグリグリしてたら入りました。
そういえばフリーの内部は両端がベアリングローターでした。
その間に固定されていないパイブがあったのですが、おそらくそのパイプの位置によって抜けたり引っかかったりしするのでしょう。
ちょっとコツがつかめたかも。
ラチェット部分にフリーがハマっていくと詰めたグリスがあふれてきます。
これを割り箸の先で掻き取りながらさらに押し込んでいきます。
最後までハマって、溢れ出るグリスをすべて拭き取ったら完了です。
今までの作業だと途中で途方に暮れる事案がよく発生しましたが、今回はそんなこともなく思った通りに進んでくれました。
やったね! 実に喜ばしいですわ。
グリスアップしたフリーを空転させると……音がしない!?
なんとほぼ無音です。
こんなに静かだと歩行者に近づく時に、ラチェット音で警告ができません。
これはこれで困ったなと思っていたのですが、回しているうちにラチェット音が徐々に大きくなっていきました。
以前よりは確実に静かですが、自転車が近づくのがわかるくらいの音にはなりました。一安心です。
タイヤを装着してから10分くらい試走してみましたが、後方から発生していた異音がなくなりました。
最初の頃は全体から聴こえる異音フィルハーモニーオーケストラでしたが、徐々に原因を潰して対処できています。
あとちょっと残ってますけれど、完全に無音になったら乾杯したいですね。
2020.6.21 追記
フリーボディの外し方がわかりました。
シャフトとフリーボディに3箇所の切込みがあり、その位置を合わせれば抜けるようです。
おそらく、引っ張りながらゆっくりと回すと抜けると思われます。
次に外す時に試してみますね。