road to 子ノ権現
road to 子ノ権現(2020.8.10.MON)
友人がお盆で帰郷しました。
この前返却した例のアンカーの最初の所有者なのですが、買い戻すことになったそうです。
紆余曲折を経て元ザヤに戻ったことになります。
地元バイクということですね。
「せっかくだしどこか行こう」
の流れですが、この炎天下でロングライドは危険。
とはいえ峠には行きたいという矛盾。
都民の森案は魅力的でしたが、自走だと距離が長く、電車だと乗り換えがメンドイ。
往復100キロ前後がぎりぎりかと思いました。
100キロでいける峠……子ノ権現しかない。
という安直な理由で子ノ権現に行くことになりました。
噂の28%勾配を見たかったのも大きいです。
出だしは順調。
彼は富士ヒルブロンズを持っている健脚さんです。
狭山大橋までの直線を引っ張ってくれました。
ルートは前回とほぼ一緒ですが、豊水橋から飯能までのルートを変えました。
299でも問題ないのですが、さらに直線で車が少ないルートがあるとのことなので試してみました。
本当に行けるのかな? と思ったのですが行けました。
ほぼ道なりですが、多少カクカクと曲がったり、見ずらい歩道を抜けたりします。
グーグルマップを見ながら行けば迷うことはないと思います。
ほとんど車がいないので安心ですね。
歩行者注意ですが、ゆっくる走れば大丈夫です。
スピード出すのであればそのまま299号がお勧めです。
観音寺を越えると飯能の市街地から景色が変わっていきますね。
ここから飯能下名栗線に入っていきます。
入口あたりは青梅飯能線と重複しています。
地元では名栗街道と呼ばれているそうですね。これがいいです。
子ノ権現に行く道は走り始めてすぐに分岐します。
野口のタネの看板が目印で、その先の交差点を左折します。
子ノ権現方面に入ると緩やかな山道が続きます。
交通量が少なく道幅も細め。路面状況は良好です。
木陰でクールダウンしていたら地元の方からきゅうりを頂きました。ありがとうございます。
採れたてとれたれのきゅうりは芯に水分が多くて瑞々しかったです。
猛烈な暑さなので定期的にクールダウンが必要です。
休憩と水掛けですね。
グローブと腕は風が当たる部分なので水びたしにするとかなり効きますね。
持ち運びに難があるけど霧吹きもいいかもしれない。
分かれ道の間に突然の看板。
よく見ると神社で、その名も山神社。
自身よりも看板のほうが存在感が大きい。
右側の道は吾野駅辺りの299号に続いているようです。
峠道なので、ペースを合わせるのは大変です。
自分のペースで上って、途中待ち合わせポイントを設定しました。
権五郎神社もその一つだったのですが、それらしい名前がどこにもないので困りました。
グーグルマップで確認したらあってました。
権五郎神社までの道はさほど斜度もなく、さほど苦労せず上れました。
そこを過ぎると徐々に斜度が上がっていききます。
ついに乙女ギアの能力が開放される時が来ました。
30t化に伴い、28tがなくなり、27tが追加となっています。
この27t、使ってみると便利なギアでした。
28tは激坂専用ギアなので峠か自宅周辺でしか使いません。
27tは普段使える一番軽いヤツ的なポジションでした。
坂道でちょっとキツイなと思ったタイミングで27tにすれば楽にペダルが周ります。
それと最終ギアではないので、アウターでもぎり使えます。
インナーに落とすのが面倒くさい時に最高です(ダメ人間か)
そして27tの限界に達するときが来ました。
15%ちょいくらいの坂がずーっと折り返す道です。
これにはたまらず30tに落としました。
先生(30t)出番です!
こいつ回るぞ!
28tだと筋肉で押し込むしかない斜度が、ケイデンスで回る。
ギアチェンジした当初は息が荒くなりましたが、慣れると徐々に落ち着いてきました。
これなら道志みち上りきれたかも?
秩父の山伏峠も足つき無しでいけるかな?
リベンジが楽しみですね。
さてここまではロードバイクに乗って来ることが出来ました。
ここで折り返すなら初心者でも余裕でしょう。
そこそこ標高が高いので麓より涼しいですね。
アタック前に休憩がてら、ちょっと散策してみます。
左側の道は行き止まりのようです。
地図を見るとぽつんと一軒家があるだけでした。
写真でも伝わる斜度ってなかなかないですよね。いい迫力。
文字通り序の口ですが。
横側はもれなく斜面ですが転げ落ちてきそうな岩がいっぱいです。
落石注意ですが、実際に落ちてきたらどうしようもないですね。
一息ついたのでアタック開始です。
ここからの斜度は神の領域という噂ですが、さて。
見通しのいい峠は駄目って言ったじゃないですか!
横を見てから正面の角度を再確認した途端に地面に足が付きました。
30tでも回らない斜度。
力が足りない。元気が足りない。気合が足りない。
上向矢印から右向矢印までが頑張った区間ですね。
みじかっ!
いいんです。
たどり着くことが目標ですから。
ちなみにこの区間だけは異常に路面状態が悪いです。
路面うねり、穴、砂利、小石、枝で真っすぐに走ることが難しいです。
ハンドルを取られてバランスを崩しかけました。
斜度も緩くないので無駄に体力を消費させられます。
下りもスピードが出ていると危険なので要注意です。
押して歩いて振りむと……いやいやいや無理。
後先考えずに全力全開で踏めばいけるかなー程度。
その後は歩くも大変な坂を押して上ります
でも、これはまだマシな方でした。
ちょっと待って下さい。
いままでは急坂ではないとでも!?
変な笑いが出ますね。
あ、はい、急坂です。
斜度もヤバイですが、曲がり方がエグいです。
路面の彫り物がドーナツではなくて、横線ですね。本気だ。
でも、急坂注意の看板と坂の向きが違うなぁ……。
なんて思っていたら次の坂はもっと酷かった。
何だろうなこれ。
何だろうなこれ。
(大事なことなので2回書きました)
いつの日かこの坂を制覇してやる!
みたいな気持ちが全く起こりません。
ま、そんな坂もあったよね。みたいな。
正式には28%勾配だそうです。
スマホの傾斜計で測ったら30%超の部分もありました。
途中で止まったら足をつくのも困難な斜度。
楽しい光景が見れました。
激坂を押して上リ続けると建屋が見えました。
ようやく到着です。
残念ながら峠の茶屋は縮小営業のようで買い物程度しか出来ませんでした。
バイクラックに駐車できたので、参拝をしました。
本堂の裏には小高いところがあり展望がいいようです。
急斜面に取ってるけたような階段です。
疲れた脚には手すりが頼もしいです。
30分おきであれば自由に鐘をついていいようです。
(30分以内だと山火事を知らせる早鐘の合図になるとか)
せっかくなので鐘を鳴らせてもらいました。
豊か過ぎるハーモニクスが耳に刺さります。
晴れてるとスカイツリーまで見えるようです。
あいにく視界が悪くて遠くが見えません。
いつの間にか雲がどんよりとかかってます。
帰りはちょっと楽かもしれません。
下りも怖いくらいの傾斜です。
すれ違いが一度も無かったのが幸運でした。
押して歩くのが正解でしたね。
最初の300メートルを越えれば普通の峠道なので苦労もなく下山出来ました。
帰りも基本下りなので、太陽熱が最大の障害でした。
無事帰宅しましたが、すぐに風呂で水を浴びました。
その後もグッタリしてた熱中症ギリギリだったのかもしれません。
食事と水分を摂って一晩寝たら全快しました。
うどん休憩したのでログが切れてしまいました。
110キロくらいですね。ほぼ直線でいけました。
子ノ権現を最後まで登るのはおそらく無理でしょうね。
自分的にはどこまで上れたかを測るベンチマーク的な峠でしょうか。
この坂を上れるは人凄い。
何かを代償にしなければ制覇できない神域ですね。