続々々 リッジランナーのメンテ
続々々 リッジランナーのメンテ。(2020.9028.MON)
仕事中にふと気づいたのです。
シャフト抜くのにボスフリー外す必要ないのでは?
ボスフリーのスプロケットはシャフトの外周に固定されていたはず。
わざわざ外さなくてもシャフトだけ引き抜ける気がする。
だったらグリスアップも可能では?。
うーん。
ハブナット式のシャフトの構造図を見ると理屈の上では可能っぽい。
なぁるほど、週末にでも試してみましょう。
……思ったのですが、居ても立ってもいられず帰宅したら即バラしてしまいました。
スプロケットの内側の奥、シャフトの軸線上に玉押し金具が見えます。
この状態でシャフトを回すと供回りしてしまいます。ラジオペンチではさんで固定し、反対側がらシャフトを回して緩めます。
クルクル回していくと反対側の玉押しが緩んでベアリング球が零れ落ちました。
さらに回し続けると左側の玉押しが外れ、無事シャフトが引き抜けました。
こんなにあっさり……日曜のうちに気づいていれば。
いまさらアフター the フェスティバルです。
時間もないので洗浄を開始しましょう。
シャフト、玉押し、ベアリング球は先にクリーンアップしておきます。
先にやらないと床に落として汚れる可能性が高くれ恐ろしい。
どれも微細な金属片や砂粒が張り付いて凄いです。
汚れは落ちますが、輝きはまでは戻りませんね。
中年の哀愁を共感しつつ、ハブの中のメンテに移ります。
左側は邪魔するものが無いので簡単です。
汚れを掻き出してパーツクリーナーでふき取れば終わりです。
想像したより状態が良かったです。
さて、右側は少し苦労します。
ベアリングの軸受けは、スプロケット分の幅の穴のさらに奥にあります。
丁度、綿棒の先が届くくらいの深さですね。
400ルーメンのライトをあてて覗き込みながらの作業です。
まずはパーツクリーナで表面の汚れを溶かします。
指が届く範囲はウェスでゴシゴシとぬぐいます。
これでベアリングより手前側の汚れは落ちました。
ここから本丸攻め。
綿棒を突っ込んで軸受け内部の汚れを掻き出していきます。
これを何度も繰り返しますが出てくる汚れエンドレス。
見えないところは想像しながらの作業なので効率が悪い。
それでも汚れた綿棒が山になる前には付着する汚れが減ってきました。
とどめに小指に薄いウェスを巻いて挿入。
第一関節をまげて軸受け内部のカーブをなぞると、変な触感もなくスルリと2周できました。
この辺りで妥協しましょう。これで十分かと。
折角なのでスプロケットも洗浄します。
この状態だと作業が楽ですね。
最後に外側とハブ内側を高圧水流で吹っ飛ばします。
これが効いて予想以上に溶け残った油カスが流れ落ちました。
水気を飛ばしてからパーツクリーナーで仕上げ。
雑な作業のわりには綺麗になりました。
やったね。
復元作業は簡単です。
軸受けの溝にグリスを盛って球を置いていきます。
綺麗に並んだらさらに追いグリス。
グリスに埋まっているので横にしても落ちません。
反対側は露出しているのでさらに簡単。
ちゃちゃっと進めます。
グリスを充填できたのでシャフトをハブの中に戻します。
際どい作業ではないですが、球に当たってズレるとやり直しです。
注意しながら差し込んでいくと無事ハブを通り抜け元の状態に戻せました。
ロックナットを戻してシャフトのメンテは完了となります。
メンテしたとはいえ、軸受けは齧ってるし、球は摩耗してます。
ベストには程遠い状態ですが、メンテ前より軽快な回りっぷりです。
前は片手でシャフトが回せないレベルの渋さでしたからね。
で、今日はここでタイムアップ。
フレームに戻してから玉当たり調整をつめていきます。
玉押しを締めると一気に回転が固くなるのは変わりません。
調整というよりも、どの辺りで妥協するか……ですね。
メンテすると乗り心地が良くなります。
しかし何年メンテしなくても乗ることだけはできるのも事実。
これはこれで凄いですよね。