road to 成木峠 via 小沢峠
road to 成木峠 via 小沢峠(2020.11.15.SUN)
11月の週末は暖かい。
ありがたいことです。
珍しく早起きが出来たので飯能を越えていきます。
目指すは成木(なりき)峠です。
tom's cyclingさんのYouTubeを見て行ってみようと思いました。
成木峠はどこにも抜けられない行き止りの峠とのこと。
途中までは民家もありますが、ほぼ林業のための林道のようです。
ルートもいつも通り、飯能駅を越えて飯能下名栗線(県道70号)を走っていきます。
飯能下名栗線沿いはちらほらと赤や黄色が見える程度です。
299号の北側の標高が高いところは紅葉が見ごろのようですね。
このまま進むと名栗湖やいつもの山伏峠です。
今回はレストラン・フクフクガーデンのある交差点(標高207m)を左折します。
平坦な道は交差点から100メートルくらいだけ。
その先の右のカーブから上りが始まります。
成木峠の前哨戦となる小沢(こさわ)峠です。
ここも最初からクライマックスな峠です。
飯能下名栗線沿いの峠はこのパターンが多いですね。
短い峠なので上れないことは無いけれど疲れます。
路肩も十分広い2車線なので怖さはないです。
東峠に似てますが、急カーブは無いのでちょっとだけ楽かな。
ヒルクライムは行こうと思った時が一番楽しいです。
実際に上っている時は、なんでこんなバカなことしようと思ったのかと自問自答しかないです。
なのに峠まで到着すると辛いことを忘れてしまうという鳥頭フェノメノン。
少しずつ上れるようにはなっているのが救い。
ヒルクライムYoutuberのようにはいかないですね。
とはいっても短い峠(標高329m)です。
ひぃはぁモガイているうちに上りきりました。
小沢トンネルを越えると小沢峠の表示がありました。
高い峠ではないですが超立派な石碑。
峠の表示は丸太一本とか標識のみとかばっかりなのでこの豪華さに驚きです。
重機も楽々入れる道があるからこそかもしれません。
さて、成木峠を目指しますが、ここから20メートルくらい無駄に下ったところにスタート地点があります。
すぐ左側に成木の家という休憩所があって、土日はサイクリスト・ハイカー・トレイルランナーに解放されているとのこと。
こちらのオーナーさんはヒルクライムレースを開催したりしているそうです。
行動力がすごい。
成木の家を過ぎてしばらくは民家もあり勾配もなだらかです。
民家が見えなくなった辺りから一気にきつくなっていきます。
この峠の特徴は10%超の勾配がいつまでも続くところ。
10%超の坂道が3000メートル、ちょいちょい15%が混じります。
つまり上っている限り休めない。
今回は割と頑張って半分くらいまで足つきなしで行ったのですが、そこで呼吸の限界でした。
そのちょっと先に大滝という標識がありました。
でも滝らしいものが見当たりません。
標識の下を覗き込むと何かありました。
お、大滝?
落差1メートルくらいでしょうか。
この名前を付けた方はおそらく小人なんだと思います。
サイズ感はともかく疲れた心を癒してくれる飛泉でした。
峠まで残り1キロくらい。
見晴らしは悪いですが、時折はっとする景観がありました。
その度に止まって写真を撮ったりしながら休憩をいれました。
休める勾配が無いのでこちらの都合で休みながら上るしかないのです。
息は上がるものの脚はもってくれます。
呼吸が整えばまた登れるので、それを繰り返すうちに峠に到着しました。
成木峠に到着です。
何もないとは聞いていましたが本当に何もないです。
山に囲まれて眺望もありません。
車が一台だけ停まっているだけ。
東側はここまで上ってきた林道ですが、それ以外の方向はというと……。
北側には登山道。ロードバイクでは無理な道。
南側には湧き水。飲めるらしい。
西側には上り斜面で岩が一つだけ。
ちょっとした広場があってそれだけです。
申し訳程度にサイクルラックがひとつ。
奥に無人の車が一台停まっていますが、持ち主は登山道を上っているのかもしれません。
鹿がいることもあるそうですが、最近は熊も出るそうです。
周辺地図の看板のみで成木峠を表す標識はありませんでした。
今までの峠に比べて異常に往来が少ない理由は「何もないから」でしょうね。
途中で何度も「自転車が練習しているので注意してください」と表示されていました。
普通は「歩行者に注意して下さい」なので逆になってると思ったのですが、通り抜けも出来ない峠なので歩行者はいないのでしょう。
車は2台だけ通りすぎました。
何もないので帰るしかありません。
帰りはいつもの峠コースターです。
タイヤをGP5000にしてから下りが超安定です。
落ち葉やグレーチング等の路面の不安要素が無ければ50キロくらいでもスイスイ下れます。
巡航速度の向上もそうですが、ダウンヒルも性能が向上した実感できます。
25Cだとまた違うのかもしれませんね。
時間の余裕があるので飯能河原に寄り道しました。
観音寺の反対側にありますがいつもは通りすぎる場所です。
通り道からは見えなかったのですが、近づいてみると広かったです。
広さの割には人が少ない印象です。
これくらいの空間があれば息苦しくなくていいですね。
天覧山にも気軽に登れるしいい場所ですね。
始終物足りない紅葉ですが、観音寺の入り口が一番それっぽかったです。
どうせなら山奥で紅葉を感じたかったのですが……。
紅葉はいまひとつでしたが、ヒルクライムは十分なボリュームでした。
そろそろ本気で寒くなるので、飯能方面の遠征は年内だとあと一回くらいかもしれません。
丁度いい季節はすぐに過ぎ去ってしまのです。
普段着サイクリストの限界は早い。